こんにちは、webライター応援委員長です!
こちらでは現役webライターや、これからwebライターになりたい、という方に向けて、
定期的にお役に立てそうな記事を発信していきます。
今回は少し長文ですが、大切なことをお伝えしようと思いますので、ぜひご覧だくさい。
昨年の12月にOpenAIが開発したchatGPTが登場し、ここ1-2ヶ月かなり話題になっていますね。
実際に私もchatGPTを使ってみました。
正直な感想をお伝えすると、非常に優秀で、素晴らしい文章を書きます。
web界隈ではこのようなAIの普及により「webライターの仕事がなくなる」とも言われているので、webライターは当然不安になると思います。
けれど、不安がっていても仕方がありません。
今後このようなAIはどんどん増えていきますし、彼らはものすごいスピードで進化していくでしょう。
彼らがどれほどのスピードで進化していくかは不確定ですし、その進化がどのようなものなのかもハッキリとは言えません。
なので、私から現時点(2023年3月)で思っている3つ大切なことを、みなさんにお伝えしたいと思います。
今回の内容は完全にwebライター応援委員長(webライティングでの実績多数あり)である私の独断と偏見ではありますので、
「私はそうは思わない!」という意見の違いもあって良いと思っていますし、むしろ、そのような違いがあるのは当たり前だと思っています。
一人の人間の見解として、気軽に読んでいただければ幸いです。
AIと比較されるか、上手にAIを使いこなすか
ディレクションができればまずは問題ない
通常のwebライティングで求められる力は、ただ文章を書くだけではありません。
・課題発見する力
・大衆のニーズを掴む力
・ターゲットが響く文章の構成力
これらが必要になります。
chatGPTは「0」の状態から、これらをやることはできません。
この部分に関しては、人間が考えて導き出す必要があります。
なぜならここの部分に関してはクライアントによって違いがあるからです。
同じ業種でも
地域や、ターゲット、コンセプト、そしてクライアントの好みが違えば、
webライティングの方向は全く違ったものになります。
・案件の方向性に合わせて、文章の骨格(構成)を作る。
・どんな結論に持っていくべきか、ゴールを設定する。
・どんなキーワードを使うかを決める。
・読み手の感情に配慮した表現にする。
上記については、人間が考えて詳細な答えを導き出さないとAIに文章を書かせることはできないのです。
つまり、小タイトルにも書きましたが、ディレクションができれば、
AIに仕事を奪われる側にならずに、
AIを上手に使いこなして仕事を効率化させ、新しいものを生み出していく側になれるのです。
必要なのはwebマーケティングとwebライティングスキルである
では、そんなディレクションができるようになるには、どうすれば良いかと言えば、
webマーケティングとwebライティングの両方を学ぶことです。
この2つを学ぶとディレクションの能力を磨くことができます。
けれども、注意して欲しいのは、学びというのは、それこそAIに
「webマーケティングのポイントを教えて」と聞いて教えてもらったところで、
習得はできないということです。
この2つのスキルは、
答えのないものについて、いかに仮説を立てて限りなく正解に近い答えを導き出していくかというものです。
つまり試験問題みたいな明確な答えは存在しません。
自分の頭で考えて、仮説を立てて、調査をして、実際やってみるという工程が必要です。
そうなると、どうしたらwebマーケティングとwebライティングのスキルを磨けるでしょうか。
それは、いかに一次情報に触れ続けたかが重要です。
つまり「経験」です。
兎にも角にも、webマーケティング目線で考えて考え抜いたターゲット選定や文章構成で、
webライティングをひたすら行っていくのです。
(※恐らく、今既にやられていることだと思います。)
ここからさらに大切なのは、
その文章がどのような結果に繋がっていったかまで追うようにしてください。
そして、結果をもとにさらに改善していくという、
まさにPDCA(Plan計画・ Do実行 Check評価 Action改善)を繰り返しです。
※PDCAは古いという話も最近はよくありますが、個人がスキルを伸ばし、
一次情報を取り続けていくにはPDCAは有効であると私自身は考えています。
色々と書きましたが、
結論としては、これまでと変わらずに今真剣にやっていることを続けることが大切ということです。
人間にしかできない分野のスキルを磨く
chatGPTは非常に優秀ですが、人間にしかできないこともあります。
例えをいくつか出しましょう。
これらの例えを参考にして、人間にしかできない部分で自分の価値を高めましょう。
感情や思いを表現すること
AIに文章を書かせると、教科書のように分かりやすく、論理的で読みやすい文章が出来上がります。
けれど、恐らくその文章を読んだ多くの人は違和感や物足りなさを感じることでしょう。
なぜなら、「感情」というものがその文章には「乗っていない」からです。
これは良い悪いは別として、
人が書いた文章というのは書き手のバイアスが多少なりともかかっています。
例えば書き手が、普段からゴミの減量やエネルギーを節約するなどエコロジーな活動に強い関心を持っているとします。
「地球に住んでいるすべての人間が地球の環境に配慮した生活を送るべきだ」
と普段から考えているとしたら、
SDGsの記事を書く場合、
より自然や地球環境に関する記事の方が、他の解決すべき課題の文章よりメッセージ性が強い仕上がりになっていたりするものです。
知らず知らずに、人は文章に感情を盛り込んだり、共感を誘う表現をするものなのです。
そのようなアンバランスさは、人間らしさでもあります。
これが特定の読み手の心を強く打ったり、共感される要素でもあるのです。
このような「感情」を上手に文章で表現するスキルを、webライティング経験を積んで磨いていきましょう。
ここはどこまでも論理的で、感情を持たないAIではできない領域です。
人間とのコミュニケーション
AIは目の前の相手がどんなことを求めているのかを汲み取ることができません。
例えを2つ出しましょう。
人の場合、今にも泣きそうな顔をした人を目の前にして「大丈夫ですか?」と聞いて、
それに対する返事が「大丈夫だよ。」だとしても、
「いやいや、そんな辛そうな顔してるのに、大丈夫じゃないでしょ・・・!」と思いますよね。
(これってよく男女のコミュニケーション術でありそうな話ですよね。)
けれど、AIに「大丈夫ですか?」と聞かれて、
「大丈夫です。」と応えたら、AIは言葉通りに受け取りますので
「本当に大丈夫なんですか?とても心配です…。」
なんて言ってくれません。
また、レストランで食事をしていて、
口元を拭きたいと思った人が、手を伸ばさないと届かないペーパーナプキンにふと目をやったとします。
その時、その視線に気付いて「取りましょうか?」と尋ねることができるのが「人間」です。
これは、相手から何もアクション(喋る・ジェスチャーをする)がない状態でも
相手が求めていることを予測して、自分から「これは必要ですか?」と質問をすることですが、
AIの場合は「ペーパーナプキンを取って」など、具体的な指示をしないと動けないのです。
この2つの例えで気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、
AIは言葉やテキストでのコミュニケーションonlyであり、
人間は言葉やテキスト以外でもかなり幅広い手段を使ってコミュニケーションをしていることが分かります。
このAIにはできない部分を磨くことで、AIでは代替できない存在になることができるのです。
(将来、AIが人の表情を読み取り、それに合わせたコミュニケーションが取れるようになったら、また事情は変わってきそうですね!)
細かいニュアンスや文化的背景を理解すること
この細かいニュアンスによって、文章を読み進めたいと思うか、そうでないかが別れます。
例えば、単純に「知識・情報を知りたい」というニーズを満たすだけであれば、
細かいニュアンスなどはそこまでこだわる必要はないかもしれません。
それでも、同じ「知識・情報」を得られる文章なら、
より分かりやすく読みやすいものが良いと人は思うものです。
同じ表現でも、読み手の立場によって受け取り方は変わります。
AIは客観的事実を淡々と伝える文章は得意ですが、
読み手がどんな価値観で物事を判断しているのか、どのような文化的背景を持つのか、
などを考慮して文章を書くことは難しいとされています。
同じ「春の過ごし方」でも、
気温や湿度を伝えたり、スギ花粉はいつまでなのか
という情報を知りたい人もいれば、
旬の食べ物は何か、
どんな植物が見頃であるか、
お彼岸の過ごし方や、由来を知りたい、情緒的なものに触れたい
という人もいます。
この辺りを理解して文章を作り出すのは人間じゃないと難しいのです。
やるべきことは一次情報を取りにいくこと
最後は少し辛口ですが、とても大切なことなので、最後まで読んでいただけたらと思います。
これからの時代はどんどんテクノロジーの発達が加速していきます。
情報も次から次へと溢れていきます。
webライターをされている方はもうご存知だと思いますが、
ネットの情報は、
「誰かが発信した情報を見て、さらにまた誰かが発信する」の繰り返しです。
「本当にこの情報って正しいの?」と思ったことはありませんか?
真実かどうか分からない情報を拡散してしまったり、振り回されてしまったことはありませんか?
そんなリアルかフェイクかよく分からない情報が溢れている時代で、
AIと共存していくのに、私が一番必要と考えているのは
「一次情報」を取りにいくことです。
今回のchatGPTのニュースや情報を知って、
「webライターの仕事がなくなる…」と、
実際に使ってみることなく絶望して
「webライターはもう辞めようかな…」とすぐに結論付けてしまった人は
ちょっと立ち止まって、
それは本当に自分で経験して、考えて出した結論なのか疑ってみてください。
インターネットの情報で、新しいサービスを知る度に、
すぐに自分で実際に使ってみる(体験してみる)ということをしないで、
誰かが発信する情報を見て不安になっていたとしたら、
もう既にAIや情報に振り回されてしまっています。
「インフルエンサーの○○がwebライターはオワコンだって言っていた。」
「Twitterでみんながwebライターの仕事がなくなるって言ってる。」
というのは、全て「誰かの経験・視点」を経由した二次情報以降のものに過ぎません。
どんなものでも、実際に使ってみてください。
「経験」することで見えるものはたくさんあります。
実際使われた方は分かるかと思いますが、
今回記事で書いた通り、AIにできない部分も多くあります。
実際にAIで文章を書いてみたwebライターであれば、
「webライターはオワコン」という情報に違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。
※ちなみにこの記事も「誰かの経験・視点」を経由した二次情報以降のものです。
なので、最終的には自分で経験して、自分で考えて、自分で決断することが大切です。
まとめ
webライターの世界に限らず、AIの登場により、人間のこれまでの役割が変化することは確かです。
しかし、AIがあらゆる分野において人間の役割を置き換えるわけではありません。
人間にしかできない仕事はこれから先も残り続けます。
大切なのはその「人間にしかできない分野」のスキルを磨くことができるかどうかです。
これから先求められるのは、そのようなスキルを磨いてAIと共存していける人材です。
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という少し風変わりな会社が運営しています。
そのため、全国の現役で活躍されているwebライターや、
これからwebライターになりたいという方々を応援しています。
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橋本春美 @webライティング(@haru_RISEworks)
(今回の記事内容は、あくまで現時点での話になります。半年後全く違う状況になっている場合は当てはまらない場合もありますのでご注意ください。)